2011/12/08

茨城の野菜が巨大化している?


千葉や茨城産の白菜・大根・ネギなどが巨大化しているというニュースがあった。これらの産地は、福島の影響が大きいとされる地域なので、放射能の影響で大きくなったと騒ぐ人がいるがそれはどうだろう。

まず生物学的に見ておかしい。
放射線によって遺伝子に傷がついたのであれば一律に大きくなるということは不可解だ。遺伝子につけられる傷はランダムにつくのであり(厳密には多少偏りはあると思う)、大きくなるという単一の結果に結びつくとは考えにくい。例えば放射能の影響であれば、

  • 全体が大きくなるもの
  • 小さくなるもの
  • そもそも生育しないもの
  • 一部の葉だけ大きくなるもの
  • 変形するもの
  • 変色するもの
等様々な変異が現れるはずだ。それがひとつの畑、ひとつの産地、複数の野菜でどれもこれも大きくなっているということは原因は別にあると考えるのが妥当ではないか。ベラルーシの子供たちの悲惨さを見ればわかる。子供たちがみんな巨人化したなんてまったく聞かない。


原因として考えられるのは、市場原理だと思われる。
いまどこのスーパーに行っても茨城千葉群馬等の産物はまともな値段が付いていない。やはり小売が避けたがっているので、卸値がそうとう暴落していることは間違い無いだろう。茨城産の白菜自体が市場で余っていることになる。そんな状況の中で、茨城の生産者が収穫を後倒ししているのではないか。出荷しても値段がつかないのなら誰だってそうする。そうしているうちに白菜は生育し大きくなる。
そうこうしているうちに、本格的な冬を迎え鍋需要で白菜が必要になる、また生育限界で収穫しなければならない時期がきたとかそんういう複合的理由で、大きい産物が出荷されてきたのではないか。


つまり大きく行こと自体は、放射線の影響と考えるのは不適当だ。
ただし茨城の大地が放射線によって影響を受けていることは否定の余地が無い。関東また日本全土だも怪しいのだ。私は茨城産の野菜は買わないという立場である。しかしニュースやネット上で、巨大化は放射能の影響という論調を見ると、これはこれで残念な気持ちになる。


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